値上げしても需要が減少しない商品(サービス・コンテンツ)を持っている。
私たちが日ごろ購入している消費財の多くは、どこでも買えるような商品のため、それらは置き換えが可能です。
例えば、ポテトチップスを食べたいと思ってスーパーに行ったとき、カルビーのポテトチップがなければ、コイケヤのポテトチップスを購入する人がほとんどではないでしょうか?
いつも利用するガソリンスタンドは決まっていても、値段が安いところが見つかれば、そちらに乗り換えますよね?Shellじゃなければダメだ!という人も中にはいるかもしれませんが。
つまり、常に価格競争にさらされているのです。
それに比べ、東京ディズニーランドはどうでしょう?
彼女とデートするために東京ディズニーランドに行く計画をしていたとして、たまたまその日が閉園だとしたらどうしますか?代わりに別のテーマパークにしますか? そういう方もいるでしょうね。
でも多くの方は、日にちを変更してでも、やっぱりディズニーランドに行きたいのではないでしょうか。
ディズニーランドは私が中学生の時、1983年にオープンしました。
この頃の1日券は3,900円でしたが、今ではほぼ2倍の7,400円です。すごいですね…。
それでは入場者数はどうでしょう?
オープン当初の1983年が990万人。それが2016年は3,000万人とほぼ3倍に達しています。
値上げ後も多少減少する年も見受けられますが、ほぼ段階的に増えています。
価格を2倍にしても、お客さんが3倍に増えるのですから、経営側は値上げしやすいのです。
他にも強力なブランド力を持つ有名な商品として、コカ・コーラがありますね。
世界200か国以上で販売されていて、1日に19億杯も飲まれていて、公式に販売されていない国はキューバと北朝鮮と言われています。
ペプシコ社のペプシも検討はしていますが、ブランド力・販売力でコカ・コーラを抜くことはできていません。
そのブランドバリューは2位以下を大きく突き放し、圧倒的な価値へと昇りつめていますし、毎年そのブランド価値を継続して高めており、世界の消費者が誰しも思い浮かべることができます。
イノベーションがその会社のビジネスモデルにどう影響するかを見極める。
どこにでも売られているような競争優位性がない会社は、イノベーション技術を利用できるようになったとしても、同業他社も同じように利用できるので、新たに競争優位性を獲得することはできないでしょう。
さらには、、競争相手のうちの一社が、イノベーション技術がもたらすコスト削減効果を値下げに結びつけ、市場シェア拡大を狙ってくる場合もあります。
こうなるとお互い販売価格を引き下げますから、イノベーションによって得をするのはそれを購入する顧客だけということになってしまいます。
一方、ディズニーランドやコカコーラのように永続的な競争優位性を持っている場合、そこに競争相手は存在しません。イノベーション技術がもたらすコスト削減効果が、市場シェアを拡大したいと考える競争相手の値下げ価格によって侵食されることがないのです。
もしもコカコーラが生産コストを一瓶あたり10セント削減できるイノベーション技術を開発したなら、その節約分をそのまま最終損益に反映することができるのです
なぜなら、たとえペプシコが同じ技術を開発してコーラ飲料の価格を引き下げたとしても、コカコーラにたいした影響を与えることができないのです。
コカコーラという飲料は多くの消費者の心をとらえていて、顧客の信頼と愛着を獲得しているので、コカコーラを飲みたい消費者は多少値段が高くてもコカコーラを買うことを歴史が示しています。
それでは投資としていい会社は?
こうした値上げにも動じない商品を持つ会社はとても良い会社だと思います。
しかし、残念ながら既に高いブランディング力を持った会社の株式はたいてい高いところに位置しています。
稀に社会情勢の影響などを受けて、一時的には割安な位置まで落ちる場合がありますので、こういったチャンスが到来するまでひたすらキャッシュを持ちつづけられるのであれば、素晴らしいと思います。
私もそうですが、なかなか待つというのは難しいものですね。笑
皆さんの身の回りで、最近とても人気になっている商品やサービスがあり、まだそれほど話題になっていないものがあれば、その会社の株式を保有しておくこともありかもしれませんね。
その際に、
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そのビジネスに参入する場合の障壁は高いのか?低いのか?
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代替商品を作りやすいのか、作りにくいのか?
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取り扱っている商品やサービスが、多くの人に受け入れやすい安心で高品質なものか?
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売上げに占めるコストの割合はどうか?
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運転資金は間に合っているのか?
などの見極めが必要になりますね。
See you next !!