自分が得したこと・いい思いをしたことを世界の皆に伝えたいブログ

合気道のすばらしさを伝える、子連海外旅行を応援する、お金に困らないノウハウを伝える、その他得をしたことを伝えるブログ

経団連の就活ルール廃止 - アメリカの採用方式に転換するのか。

2018/10/9のニュース抜粋
経団連は9日の会長・副会長会議で、現在大学2年生である2021年春入社以降の新卒者を対象とする就職・採用活動のルールを策定しないことを正式に決めた。

このニュース、これから就職を目指す学生や子供を持つ親にとって非常に重要な発信だと思います。これまで日本が歩んできた教育政策、雇用政策の大転換のきっかけとなる可能性がありますのでブログに書き記しておこうと思います。

f:id:air_aiki:20181012234849j:plain

 

アメリカ型採用方式への転換に舵を切った。
今回は経団連からのリリースですが、大手企業は、これまでの良い大学に入れば、良い会社に入れて、定年まで高いお給料がもらえる日本従来の雇用制度から、企業が求めるスキルを持った人材を、好きな時にいつでも採用できるアメリカ式雇用制度に転換しますよ。というメッセージが込められています。

戦後、日本の経済発展のために教育・雇用・政治が一体となって協力して出来上がったシステムが、今の一括採用方式でありますから、教育と政治を司る立場の人が経団連の発言にどこまで通じているのかが気になります。おそらく、今の阿部政権は移民を積極に受け入れたい立場ですし、海外の労働力を活用したいと考えていることからも、政治とは非常に強い結びつきがあると思いますが、教育の方はどうでしょう?

政治に近い上層の人たちは別にして、大学や高校で教育を司っている人や、自分の生徒たちを就職先に送り出す立場の人たちにとっては突然のメッセージなのではないでしょうか。

私自身、新卒者一括採用は大企業にとって雇用を囲い込むことができるメリットなので、それを捨てるという選択に少し驚きました。まだ2021年以降、大企業が採用活動をどうするのか詳細がわからないので何とも言えませんが、今のままでは世界に通じないという企業側の危機感の表れではないでしょうか。

日本のGDP世界3位。労働生産性は世界下位。
日本のGDPアメリカ、中国について世界第3位、いまだ世界をけん引する経済大国と思わせる言葉がある反面、2016年の1人当たりの労働生産性OECD加盟35カ国中21位、製造業の労働生産性に至っては主要国中14位で過去最低とのメッセージもあります。
GDPだとか、労働生産性だとか、それぞれの数字の定義を詳細に知っているわけではなく、この数字が本当に各国の経済力の強さを表しているのか私にはわかりませんが、大局的に日本がどこに向かっているのか知ることはできます。

日本は資源国ではないので、生活をするために必要な資源を他国から入手しなければなりません。他国から資源をもらうためには、その代価として他国が交換してもいいと思う価値を生み出さなくてはいけません。これまではそれが質のいい自動車だったり、電化製品だったり、半導体だったりしたわけです。
これからも質のいい物を創り出して他国に提供していくのでしょうか?それが自動車、電化製品、半導体とは違う何か新しい物になるのでしょうか?

日本は人口が減少していくのですから、物を創り出すための労働力をどうやって確保するのでしょうか?

他国から働き手を借りるのでしょうか?
今働いていない高齢者や主婦、若者を労働に充てるのでしょうか?
AI、ロボットを活用し、徹底的に自動化を図るのでしょうか?
それとも物を創るのをやめて、人口が少なくてもできる何か新しい価値を生み出すのでしょうか?

阿部政権は移民に積極的ですし、女性の登用、定年の延長など、今後も人を労働力として考えているように見えます。そして企業はこれまでのように自動車、電化製品、半導体をたくさん作っても売れる保証がないことを知りました。しかし、それ以外に何を創ればいいのかわかりません。そこで、何か新しい価値を見つけるまでの間、今売っているものでお金を稼がなくてはいけません。売れる量に限りがあるのですから、これまでお金を掛けていた人を減らすのです。そして、新しい価値を見つけるためのスキルを持った人が欲しいのです。これが、私が考える今回のメッセージに込められた背景だと思っています。

学生さんや子供たちを持つ親御さんへの提案
今、一生懸命勉強している学生さんや幼い子供を持つ親御さんたちに、日本企業と外資系企業に勤めた経験がある私から勝手なアドバイスをするとしたら…。単なるサラリーマンのたわ言だと思ってください。笑

1.学生さんへのアドバイス
自分がこれならやれそうだと思える事、強み、もしくは関心事でもいいので、そんなものを早く見つけて、まずそれを追いかけてみてください。それが本当に自分に向いているかはやってみないとわかりません。もし想像と違ったのであれば、また違うものを探せばいいのです。 実は何かを追いかけることで、全く違うものに結びつき、実はそれが自分に大切なことだったということが良くあるのです。私自身もつい最近、それを経験しました。私の本職は外資系金融会社に勤めるサラリーマンです。しかし、自分の趣味が高じて、今年、個人事業主になりました。まだその事業で利益を生み出しているわけではないのでエラそうなことは言えませんが。笑 

確かに定年後は趣味を生かした生活基盤が作れたらいいなと思っていましたが、まさか現役のサラリーマン中に個人事業主の登録をするとは全く想像もしていませんでした。趣味を通じて出会った不思議な縁のおかげもあるのですが、自分の情熱が後押ししたのだろうと思っています。

2.幼い子供を持つ親御さんへのアドバイス
今の日本企業のリーダーは残念ながらグローバルスタンダードではありません。日本企業のリーダーを表現すると、上司から具体的な指示がなくても自らが積極的に行動し、必要な部門の人たちと調整をし、詳細なプランと資料を短時間で作り、要領よくプレゼンをする。上司に対していつも素直で、社内で顔が広く、調整がうまい人という感じだと思います。
アメリカでは学生の頃から自分のポジションを意識して勉強します。マネージメントのポストに就きたいのであれば、経営、マーケティングファイナンスなどの必要なスキルの勉強をし、いくつかの企業で経験を積みながら学んでいきます。それに対し、日本ではマネージメントに登用されてから、マネージメントのことを学び始めるのです。これは甲子園を目指す高校野球部に、初めて野球を始める者が、幼いころから少年野球を経験してきた者とレギュラーを争うくらいの差が生じているのです。

現に、私の企業では、マネージメントになるリソースは、ほぼ外部から採用した欧米、中国、インドでマネージメントを学んできた人たちによって占められています。長年働いてきた日本人社員はその人たちの指示によって働いているのです。もちろん、語学力の差も非常に大きいですが…。

 日本の若者たちにもグローバルで役立つリーダーに成長してほしいと思います。そのために必要なのは、学力知識だけではなく、その子の自信です。自信は行動力と発言力につながります。行動力と発言力はたくさんの出会いを与え、その子をサポートするネットワークが構築されます。きっとたくさんの仲間と行動を起こすことになるでしょう。そして、行動をするためには何と言っても健康な体が必要ですね。どうか健康な心と体を鍛える機会を与えてください。それは友達と外で暗くなるまで遊ぶことではないでしょうか。
もう一つ、大事なスキルがあります。それはお金の知識です。お金は生きるためにどうしても必要です。自分が働くことだけがお金を稼ぐことではないことを知っていれば、たとえ会社をクビになっても、絶望することなく、別の手段で生きる術を見つけられる筈です。義務教育では教えてくれないお金の知識を子供のころから学ばせてみてください。

最後に
私にも小学校5年生の息子と幼稚園の娘がいますが、息子には学習塾のような類の習い事は一切通わせていません。中学校は地元の公立中学に入学させるつもりです。それが正しい選択か自信があるわけではありませんが、良い大学に入るためだけに何千万円も使うのであれば、将来、息子や娘が自分自身で本当にやりたいことを見つけた時に、それをサポートできる資金として取っておきたいと思っています。

 

See you next !!