屋根
外壁
内壁
断熱材
床材 ← 今日はココのはなし
窓 (サッシ)
建具
間仕切り
照明
1.無垢材へのこだわり
床材ですが、私は計画の当初から無垢材のフローリングと決めていました。これまでの家は1階の和室、洗面所、キッチンを除き、すべて初めから張り付けされた統一のカーペットで、これはこれで、子供が小さいときは転んでもケガをしにくいし、特に階段はカーペットで柔らかいので安心でした。それにカーペットは足触りがいいのと、独特のラグジュアリー感があり、嫌いではなかったです。
しかし、さすがに35年間も張替えせずに過ごしてきたので、目立たないホコリや汚れがたまっているでしょうし、、ダニなどの害も心配でした。現に長男はハウスダストで軽いアレルギーが出てしまい、小さいころに肺炎で3回も入院していたこともあり、妻は一刻も早くフローリングに変えたい様でした。
そんなこともあり、フローリング化は今回のリノベーションの最優先事項の一つでありました。そして、住宅展示場で一番最初に入った住友林業の家で使われていたブラックチェリーの無垢材。完全にひと目ぼれをしてしまいました。濃い飴色で幅が広いものを使用していたので、オシャレで品がある印象を受けました。それにやはり素足で歩いた時の木の柔らかい感じは無垢材ならではの感触ですね。この時、我が家のリビングにもブラックチェリーの無垢材で幅130mmを使用しようと決めたのです。
2.無垢材といえば、マルホン
設計士さんとの最初の打ち合わせで、無垢材なら「マルホン」が有名だと教えてもらいました。
マルホン公式ホームページ
https://www.mokuzai.com/
ショールームは本社の浜松と新宿にあります。さすがに浜松まで行けないので新宿のショールームに行ってきました。スペースは広くないですが、たくさんのサンプル材が置かれています。気に入ったものがあれば、品番を言えばサンプル材を送ってもらえます。
1階はブラックチェリーの130mmと決めていたので、いくつかの品番から木目が気に入ったものを見つけ、即決でした。ブラックチェリーは陽に当たると飴色に変化していくそうなで、対象のサンプルの角材を2つもらうことにして、1つを陽に当てて色の変化の違いを確かめることにしました。1~2日でかなり色が変化することがわかりました。陽に当たらない場所でも時の経過とともに徐々に飴色に変化していくそうです。(築後1年が経過しましたが、今では綺麗な飴色に代わり、私が望んだ味わいが出てくれています。)
3.無垢材と変わらぬ味わい「朝日ウッドテック」のライブナチュラルもお勧め
無垢材は素晴らしいですが、何せ値段が高いです。
最初はキッチン・ダイニング、洗面所、トイレを除き、すべて「マルホン」の無垢材フローリングを考えていましたが、床材と施工代を含めて200万円オーバーになってしまうということで断念しました。
マルホンと同じフロアに「朝日ウッドテック」のショールームもありました。ここの売りは、ライブナチュラルという商品で、合板ではあるけれど天然木を複合しているので、表面は無垢材と変わらなく、かつ、値段が無垢材1枚より安くなるとのこと。これでも十分高価なものなのでマンションの高級仕様で使われることが多いと設計士さんが教えてくれました。
朝日ウッドテックの公式ホームページhttps://www.woodtec.co.jp/products/lineup/flooring/livenatural/
確かに見た目も触った感じも素晴らしく、特にシカモア材のライブナチュラル(ピュアハード塗装)が明るいホワイト系でとても綺麗でした。1階はブラックチェリーに決めていましたが、2階は子供部屋や寝室なのでホワイト系の明るい色にしたかったので、まさにこれが私たちのイメージにぴったりと合いました。
因みに合い見積もりを取っていたもう1社は、この朝日ウッドテックを使用する仕様の見積もりになっていました。
4.フローリングに掛かったコスト
最終的に1階の玄関、廊下、リビングにマルホンの無垢材を使用し、1階の洋室に同じブラックチェリーの朝日テック、2階をすべて朝日テックのシカモアにしました。 1階は同じブラックチェリーでも完全無垢と複合が使われることになりましたが、やはりマルホンの無垢材にはかなわないですね~。
4-1. マルホン
無垢材 アメリカンブラックチェリー130 (約25㎡) 500,000円
フローリング工事 180,000円
4-2. 朝日ウッドテック
ライブナチュラル ピュアハード塗装 ブラックチェリー (約15㎡) 100,000円
ピュアハード塗装 シカモア (約50㎡) 400,000円
フローリング工事 230,000円
トータルで140万円ほどになりました。
健康的で質の良い家造りを目指していたので、予算としては想定内でした。本当はすべて無垢材にしたかったのが本音ですが、今では合板で使用する接着剤も有害なものを使用しないようになっているということで、コスト面を優先しました。シカモアはとても満足しています。
5.幅にこだわる
冒頭でもお伝えした通り、住友林業のモデルハウスで見た幅の広いフローリングがとても気に入ったので、幅にもこだわりました。
以下はマルホンのホームページで「幅」に関する説明書きに手を加えたものです。
フローリングを選ぶ上での要素に『幅』があります。
フローリングの幅は75〜90mm幅が一般的なサイズといわれていますが、狭いものでは57mmから広いものは200mmと様々です。幅の違いはお部屋の印象も左右するため、幅に注目して選ばれる方は多いようです。無垢フローリングの場合は見た目の印象だけでなく無垢材ならではの特徴があります。今回はその特徴の1.「コスト」、2.「フローリングの動き」、3.「木目や木柄の見え方」について取り上げます
5-1.幅によってコストは変わるの?
前段でお伝えしたようにフローリングの幅は狭いものでは57mmから広いものは200mmと様々で、幅は価格に関係してきます。より幅の広いフローリングは一本の丸太から限られた量しか生産できないため、フローリングの価値が上がる、すなわち価格が上がるということになります。それでは、同樹種で比較した場合、どのくらいの価格差になるのでしょうか。
例. オーク(ナラ)材 90mm巾と150mm巾のコスト比較
- ナラ 90mm巾 設計価格7,800円〜/㎡(税抜)
- ホワイトオーク 150mm巾 設計価格17,000〜円/㎡(税抜)
実際は幅だけで価格のすべてが決まるわけではありませんが、同樹種で比較した場合、幅が広くなると価格が上がることがいえます。そこで“幅にこだわりながらもコストを抑えたい。”その上での選び方のポイントを紹介します。
ポイント1:グレード
グレードとは、樹種ごとに設定されているもので、節や辺材の入り具合や変色部の有無の程度を表します。あくまで商品の表情や個性を表すもので、性能に優劣はありません。同樹種で同じ幅で複数のグレードがある場合、選ぶグレード次第でコストをより抑えることができます。
基本的に、プライムグレードは、無垢材の風合いを残しつつも節や辺材、変色部が少なく比較的整った表情になります。そのため希少価値が高くなり、価格は高くなります。逆に節や辺材の入り具合や変色部を多く含むキャラクターグレードやラスティックグレードはコストを抑えられるというメリットがあります。また、コストの面だけでなく無垢の風合いをよりいっそう活かすことができるのも魅力です。
ポイント2:樹種による違い(広葉樹と針葉樹)
幅広のフローリングに興味がある場合は、広葉樹と針葉樹でコストの差が生じることを知っておくとよいでしょう。そもそも、広葉樹の幹は太く曲がっていることが多く、枝分かれしているので、幅が広く長さがある材はとりづらくコストが上がる傾向があります。一方、針葉樹は成長が早く幹がまっすぐ伸びるので、幅が広く長さがあるものがとりやすく、同じ幅広フローリングの中でも広葉樹に比べるとコストメリットが期待できます。さらに、パイン、スギ、ヒノキなどの針葉樹は一般的に柔らかい材が多く、空気をたくさん含んでいるので、足触りのよさや木の温もりを感じられるのが魅力です。しかし、ある程度の堅さがある広葉樹に比べると傷がつきやすい一面があります。
5-2.無垢フローリングの幅によってどのくらい動きに差がでるの?
無垢の木は呼吸しているかのように常に動いています。動きというとデメリットに感じてしまいますが、無垢材には空気が乾燥すると水分を放出して収縮し、湿気が多いと水分を吸収し膨張する性質があり、部屋の中に自然の調湿作用をもたらしてくれるというメリットでもあります。乾燥する冬場は収縮しフローリング間の隙間が開きますが、湿気の多い梅雨から夏場は膨張し隙間が狭くなります。無垢フローリングは季節ごとにこの膨張収縮を繰り返しています。
また、膨張収縮の動きはフローリングの長手方向よりも、幅方向の方が大きくなります。長手方向の動きを1とすると、幅方向の動きはおおよそ10となり、幅方向により動くということがいえます。
膨張収縮の動きは幅が広くなるにつれて大きくなります。ただし、フローリングの隙間に対する感じ方は人それぞれですので、フローリングの動きが気になる方はそれを踏まえた上で選択するとよいでしょう。そうはいっても、木の動きによって支障がでるのは避けたいもの。より快適にお使いいただくためにも施工方法が重要となります。次に動きによるトラブルを回避するための施工ポイントを紹介します。
5-3.幅の違いによる無垢フローリングの表情の見え方
幅の違いにより無垢材が持つ木目や木柄、色ムラの見た目の印象が変わります。それは、表情豊かな無垢材ならではの特徴でもあります。では、実際にフローリングを全体に張り上げたときのイメージを見てみましょう。
このようにフローリングの幅は様々でお部屋の印象を変化させる要素でもありますが、無垢材の場合は見た目の印象だけでなく無垢材ならではの特徴をふまえて幅を選ぶのも大事なポイントです。幅にこだわって選んでみませんか。詳細はマルホンのホームページをご参照ください。
See you next !!